やめられない止まらない、まさお三月の世界観に浸る
それでも構わない
著者:まさお三月
無料立ち読みもあるよ
デザイナーの奥村は、広告代理店の営業・高嶺と仕事で組むことになった。最初は高嶺をいけ好かないと嫌う奥村だったが親しくなるにつれ高嶺を可愛く感じ、いつしか好意を持ってしまう。だけど奥村は恋を実らせるのではなく、友人でいたいと考えていて…!?不器用な男たちのブラインドラブ!
ケロの作者買い対象で特にロックオンおります『まさお三月』さん。電子本は全てGETしております中で、一番のお気に入りがこの作品。
あぁ、何度読み返しても飽きないですね。紹介するのが待ち遠しかったです。
何がそんなにって?文句なしの最高キャラ。脇役も思いっきり盛り上げてくれます。
お坊ちゃんで世間知らずな高嶺。パッチテストでアルコールにアレルギーはないと学生時代に確認済みだったにもかかわらず、機会がなかったという理由で三十歳リーマンなのにビールすら口にしたこともないくらい、筋金入りの世間知らず。
取引先という間柄、仕事の流れで飲みに誘ったら、人生で一口も飲んだことがないし誘ってもらったこともないと、思いもかけない高嶺の返答に言葉を失う奥村。
奥村の台詞
高嶺さん
やっぱ生活に友人は必要ですよ
人に対応するスキルは人で学ばないと。
高嶺さんも仕事の対人面で欠点をもたれている自覚はあるんでしょ?
だったら俺と友達になりませんか?
軽い気持ちだった奥村。
でも、大型犬になつかれたように、初めての友達に心開いてくる高嶺が可愛くって、微笑ましくって、手取り足取りついつい世話を焼いてしまう。
泊めろと唐突に押しかければ、高嶺は「友達だったら普通のこと?」と聞いてくる。そうだと言って奥村は部屋へあがりこむ。
友達レッスンが進むうちに、コミ障に改善が見られたのか、「会社の子たちが話しかけてくるようになった」という状況の変化をひょんなことから知り、何だか不思議な感覚を覚える奥村。
庇護欲?独占欲?
…あ、恋愛感情だ
…参ったな
男も好きになれたのか俺
と、奥村は驚くべき自分に芽生えた感情を意識する。
でも別に片思いでいいと思えた。
告白されて付き合っては相手から振られるという恋愛を繰り返してきた奥村は、付き合ったら別れがあるから付き合いたくないという、究極に歪んだ思い込みがあった。何とここにきて隠れ変人キャラ勃発。
奥村の我侭
…したい?キスでもキス以上でも、何したっていいよ。
恋人にならなくても
だからこのままじゃダメか?
お前とっずっと一緒にいたいんだ
高嶺の思いつき
奥村さんは恋愛感情があると終わりが来るからオレと恋人になりたくないんですよね?
だったら愛し合えばいいんですよ!
こじらせ恋愛観の奥村と、恋愛経験値0だけど、雛鳥が親鳥をひたむきに追いかけるような一途さでグイグイ押してくる高嶺の、なんとも噛み合わない、でもピュアで微笑ましくてクスリ( ´艸`)と笑っちゃうやりとりに萌える。
奥村:こんないい男が俺しか知らないままなんて勿体ねぇな
高嶺:俺は奥村さんしか知らなくていいんだから
はいはいはいはい、ごちそうさま~ノロケでお腹いっぱいよぉ。
そして、二人の行く末に気をもんでいた友人へと奥村から報告が…
奥村:話し合いの結果、愛し合うということで落ち着いたよ
友人の樫木:……そうかよ……
ぶぶっ( ´艸`)最ぁぃ高ぅ!このシュールさ、まさに、まさお三月ワールド全開の作品。
サブキャラもいい味だしまくりですよ~。どうやったらこんなキャラ作りできるのか感心するわぁ。
ケロの中ではこの作品はまさお三月ワールドの中の最高傑作、ナンバーワンです。
何度読み返したことやら。
友人の樫木:……これまでの彼女と高嶺の違いは何なんだ?今までの女は別れるかもと思っても付き合ったんだろう?
奥村:あぁ?うん?なんだろうな。でも高嶺とだけは別れたくないんだよな。
友人の樫木:……言いたかないけど……つまりお前は今、初恋を迎えている訳か?
奥村:……は?……この年で初恋とか…………初恋……なのか?(真っ赤)
ぶぶっ可愛い~( ´艸`)
いつもいつもこの人の作品を読むと叫んでしまう。
はよ、おかわりくれ~っ
感覚がずれたキャラがツボにはまりまくるのだ。
天然にもほどがあるけど、心理描写が丁寧で気付けば魅入ってしまう。
高嶺がどんどん成長していい男に育っていく様がたまらない。
恋っていいなぁ、とささくれ女子のハートにトスンと刺さる。ぐさぐさ。
以前紹介した、まさお三月さんのこちらの作品も、良く考えてみたらコミュ障の相手に色々手ほどきをしていくというのは設定かぶっているかもしれないと今気付きましたが、それぞれ全然違った味わいがあって読み比べてみるといっそう奥深いかもしれません。是非覗いてみてください。
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大人同士だけど甘甘でジレジレ。是非とも自分も癖になる『まさお三月ワールド』に足を踏み入れてみたい!という方はどうぞ飛んでください。